Japan Dream’s bar Open!

Japan Video Journey

you may open your eyes to something new on your trip to Tokyo Japan.
We hope that your feelings will be as gentle, behavioral, positive and enjoyable as possible.
Japanese spirits such as tea ceremony,”Sado” Japanese archery”Kyuudo”, and martial arts”Budo”were born and raised in their life.

The Sumida river
Noguchi Sengyoten 野口鮮魚店

Let’s trip Japan.

Travelers will discover this French art on a boat that resembles an old Japanese samurai residence.
Please enjoy”sake” in the breeze that blows the Sumida River.

A flame object floats on the Sumida River.
The object is “Fram Doll” (gold flame in French).
French designer Philippe Starck imagined the torch.
It is Japanese style to incorporate imported products into old play.
Please take the manual fan “Uchiwa”.
That is the style”Fuuryu”

Burning torch object
Asakusa Walking
House-boat called”Yakatabune”at Yanagibasi,Tokyo
屋形船 Yakata-bune cruse
Philippe Stark’s Flame tail
https://youtu.be/nhsdThZmslc?t=8
walking 本所吾妻橋 Honjyoazumabashi
人力車と車夫 Jinrikisya
Comparison of 3 types of local draft beer in Tokyo
Holiday afternoon by Yasuyoshi Higuchi

クーポンを中止する販売促進「飲食店のメディア化戦略」

価値のある飲食店は、存在そのものがメディア。
人と人を繋ぐ媒体です。
飲食店の価値は

  • 美味しい
  • 楽しい
  • くつろげる

人の心が交流する。
人の感情を動かします。

ゼロベースで販促を組み直す

機能的にお客様が休憩したり、昼ご飯や夕飯を食べられる装置であればいい。
飲食店を機能装置と設計している職場であっても、人間が働いている場合は、参考になるポイントもあります。
ぜひ、最後まで確認していってください。

機能装置として成功している飲食店がさらに町になくてはならない存在になります。

どんな業態の飲食店でもお客様に必要とされなければ商売が成り立ちません。
地域になくてはならない価値を作るなら、今すぐ次のことを止めてください。

  • クーポンを中止する。
  • チラシの折込やポスティングを中止する。
  • ポイントカードを中止する。

限られた資源を集中する

私の経験では、繁盛店の宣伝広告予算は、売上の4%前後。
ざっくり、月商800万前後、年商1億円の店なら、宣伝広告費400万円。
月次にすると30万円ほどですが年間支出だと結構な予算です。
3店舗あれば、1,200万円にもなります。

1店舗400万円の広告宣伝予算の半分ちかくをクーポン媒体に支出する店があります。
具体的にはぐるなびやホットペッパーです。
残りが仮に200万円だとかなり窮屈な予算になります。
細かく、チラシやクーポンや周年イベントに支出していくという、広告予算ありきのロジックになりがちです。

仮に400万円という予算があるなら1円たりとも無駄にはできません。
まず、広告宣伝費の予算配分をゼロベースにリセットします。

上記の販促ツールは、印刷物、ウエブサイトで展開されてきました。
販売促進、セールスプロモーションの武器として設計されたツールです。
お客様にお店の存在を伝え、集客を促し、お店までなんとか連れてきて飲食をしていただく手段として、活用されてきました。

誰もが活用し、飲食店とのミスマッチもお客様に経験させました。
地雷を踏んで後悔したお客さんは、用心深くなっています。
用心深くなっていた時代は、まだよかった。
今は、地雷を避けて通るのが普通です。

「知らないあなたが損をする」はホスピタリィ業か?

一つ、クーポンのデメリットを上げます。
クーポンの存在を知らなかったお客さんが損をして、クーポンを上手に使うお客さんが得をする。
それがあたり前という認識が店で働く従業員の常識を狂わせます。
「知らないあなたが悪い」という常識を従業員は365日すり込まれることになります。
お客様の心もケアするホスピタリィ業と言われる飲食業が聞いてあきれます。

車のディラーと交渉してみましょう。
優秀な営業マンは、なんらかの形で公開されている全てのプレミアムを付けてくれます。
お客さんは、その真っすぐさに信頼を置いて、最終決断をします。
車と飲食店の単価が違うからでしょうか。
地域で商売するディーラーは、2世代、3世代にわたるお客様を持っています。

名刺に一言書いて、お客様を優待することがあります。
それは、昔からある特別扱いです。
来てくれたんですねという人の交流、感謝の気持ちです。
クーポンとは全く別のものです。

クーポンでの差別化がお店の価値を高めることにつながっていません。

今時、クーポンを使うのは特別な事ではないじゃない

公式データーではありませんが、現場感覚で全体の6割ほどがクーポンを活用する客層です。
残りの4割は、その飲食店のクーポンを知らなかったり、忘れていた層。
クーポンを使う習慣が無い層です。

テレビ番組の賞金は番組の価値を上げない

いったん、別な業界に目を向けます。
視聴者プレゼントとして賞金をかけているテレビ番組があります。
1万円欲しさにテレビのクイズに答える。
ささやかな幸せを視聴者に届ける真心でしょうが本来の番組の価値づくりとは無関係です。
ささやかな幸せを届けるのが番組のテーマだとしたら、大きな幸せを届ける番組に負けます。
全体の価値が同等なら、100万円の賞金をかける番組の方が視聴率が上がります。
さらに1,000万、一億円ときりがありません。
一万円位の賞金で目くじらを立てることは無いかもしれません。
ところがインターネットでは、賞金どころか視聴者から視聴料をいただくコンテンツまで誕生しています。
価値が欲しければ金を出せという至極まっとうな考えです。

賞金が番組の価値の本質では無いことが見えてきます。
賞金は、番組の価値作りには無駄金です。
視聴者も番組を吟味して、勇気を持ってチャンネルを選択しないと貴重な人生の時間を浪費してしまいかねないことに気づいています。
有料映像コンテンツが伸びています。

他の業界で無駄だと思われることは、飲食店においても無駄です。
まずは、無駄金の支出を中止。
価値がないのにテーブルに連れてきても一度きりです。

販促はお客様へのラブレター

これまで、私は、広告販促はお客様へのラブレターだと企んできました。
ですから、一方的な「私はこんなに素敵なんで、一度デートしましょう」という、相手の状況や心の変化を推測しないラブレターを書いたことがありません。
(書かされたのはラブレターの代筆ということで・・)
相手を見て愛の告白の方法を思案します。
恋愛なら、どうやってデートに誘うかとアイディアを練ります。
もちろん、失敗からも学びます。

デートに誘う前にあきらめてしまう恋もあるでしょう。
たとえば、相手がプロ・テニスプレーヤー、錦織圭選手だったら。
例えばなので、今、錦織選手に恋人がいるかどうかはおいておきます。
あれだけ、過酷な練習を積み、ストイックに自分を追い込む錦織さんの前に「好きです」と現れても練習の邪魔になるだけです。
試合に負ければ錦織さんを応援しているたくさんのファンを失望させます。
もしも、別な業界で錦織さんと同等の成功を治めていたなら出会うチャンスも巡ってくるかもしれない。
あるいは、錦織さんを陰に日向に献身的に支えるポジションを獲得できるなら、ファンにも祝福される。

いずれにしても、錦織さんの伴侶は、彼と同じくらいストイックな人生になるでしょう。

クーポンにも愛情を込める

極端な例のようでですがたった一つのクーポンの果たす役割も同じです。
「生ビール1杯プレゼント」よりも「とびきり美味しい地ビールを見つけて」、それを愛するお客さんに一度飲ませたいというクーポン。
毎回、クーポンに情熱がこもっていれば、お客様はやがて気づきます。
「私のこと、好きなんだわ」と。

普通に人の心の変化なのに、こと、クーポン企画となると頭脳明晰風なマーケッターになってしまいます。
回収率がとかターゲットはとか。
お店の価値を愛してもらいたいのは誰か?
誰があなたのお店を愛しているか?

クーポンのドリンク1杯サービスが集客や売上にどのように貢献しているのかに目が向きがちです。
クーポンやチラシが飲食店の価値をどのように損なっているのか。
販売促進のマイナス面を全く考えていない場合がほとんどです。
誤った販売促進は、店舗価値を傷つけています。

愛情がこもれば、クーポンさえラブレターになります。
「私とデートできるクーポンあげようか?」
なんて、言われてみたいです。

販売促進のマイナス面を全く考えていない場合があります。
誤った販売促進は、店舗価値を傷つけています。

出発点は、お店の価値を知る。
己を知ることです。
そして、お店の価値に磨きをかけることです。

店舗が商品価値を損なう販促

  • 安売り
  • 情熱のない商品をイチオシ
  • 関連性のないプレミアム
  • 店のトーン、カラーと異なる表現
  • お客さまより遅れた感度の情報

昔、ある家具屋さんが郊外に新店舗を出店しました。
オープンキャンペーンとして、先着100名様の来店者に無料で「砂糖」をプレゼントしました。

駆け出しのアドマンの私は、店のハッピを着込んで販売促進のお手伝い。
せっせと砂糖を手渡していました。
近所のおじさん、おばさんがサンダルを履いて、砂糖の前に殺到します。
おじさん、おばさんは、店内の家具には見向きもせずに180度回れ右して直帰してしまいます。
?????
そりゃそうです、早朝の開店前から、一袋の砂糖欲しさに並んでた人たちです。
言い方は失礼かもしれませんが家具を新調する余裕なんてありません。

この経験は、私のパブリックリレーションズの原点です。
無料の砂糖配布で人は集まりガヤという意味では賑わいができるかもしれません。
広告代理店としては、一定の評価を与えられるでしょう。
でも、そのことに何の意味が?

もちろん、意味を持たせる展開も可能です。
たとえ、無料の砂糖が目的のお客さんでも。
お客様の特性別に営業担当者が三越の外相並みにアプローチするのです。
「今日は買わないで結構なので、見るだけのウインドウショッピングだと思って楽しんでいってください」

その家具屋の担当外商の仕事は、お客様の創造をふくらませて楽しんでいただく事です。

息子さんが娘さんが結婚したら
お孫さんができたら
春が来たら、夏が来たら

新調した家具がお客様の生活をどんなに新しくしてくれるか。
お客さんと一緒に新しい家具のある暮らしのストーリーを共有します。
それには、自分たちの価値、扱っている家具の価値を熟知。
お客様と商品の価値を共有していく交流が大事になります。

家具に無関心なお客さまでも一度訪れたことで店の場所を知ることができました。
けれど、買えない人は、世間になんと言うでしょう。
買えない、買わないことは「商品が高い」という誤解も与えかねません。
私たちを相手にもしてくれなかったという誤った認識を植え付けるかもしれません。
これまでの一方的に情報を発信して、集客。
リレーション作りはクライアント、店任せの広告システムでは、共有価値を作れません。

飲食店のメディア化戦略

  1. 店舗の価値を明確にする。
  2. 明確な店舗価値が無い場合は作る。
  3. 店舗価値を磨き育てていくことと販促を一体化させる。
  4. 店が持つ集合価値をお客様と共有する。

店舗価値が無い場合は作るしかありません。
自分たちが認識できない価値をお店の存在すら知らない人々に伝えることができません。

価値が決まったら次はコミュニケーションの方法を考えます。
コミュニケーションとは、今までの発想で言い換えれば、広告宣伝方法です。
これまでの広告宣伝は、ホットペッパーやぐるなびを主体としたウェブコンテンツ。
紙媒体や電波媒体をミックスする一方通行の広く告げる情報発信でした。

ホットペッパーとぐるなびあえて、クーポン媒体と呼ばせていただきました。

雑誌やテレビのパブリシティ(ニュース取材)で効果を考えてみます。
地元の財界誌に掲載されれば、店の社会的なステイタスが上がります。
テレビ番組なら一定の視聴者層の口コミにのって、例えば主婦層の間に市民権を得ます。
新聞掲載なら、新聞からテレビ、ラジオという波及が起こり、行列ができる店も間近でしょう。
ホットペッパーやぐるなびは、主にクーポンを探す目的で開かれます。
現状では、飲食店の価値を高めることには貢献していません。

ホットペッパーやぐるなびは、レジ機能、売上分析、シフト管理を提供し、クーポンメディアから、飲食マネージメントのプラットホームになろうとしています。

低コストで飲食マネージメントのインフラを利用できることは感謝しかありません。

しかし、店の価値を作るのは、店自身だということを忘れてはいけません。

クーポンのドリンク1杯サービスが集客や売上にどのように貢献しているのかに目が向きがちです。
クーポンやチラシが飲食店の価値をどのように損なっているのか。
販売促進のマイナス面を全く考えていない場合がほとんどです。
誤った販売促進は、店舗価値を傷つけています。

  1. 店舗の価値を明確にする。
  2. 明確な店舗価値が無い場合は作る。
  3. 店舗価値を磨き育てていくことと販促を一体化させる。

店舗価値が無い場合は作るしかありません。
自分たちが認識できない価値をお店の存在すら知らない人々に伝えることができません。

クーポンを無くすという課題ではない

じゃあ、クーポンを全部無くしましょうとか、全員にクーポンの特典を与えましょうという話ではありません。
他店との競争、お客様との駆け引きも人選の面白さです。
競争があるから、能力を磨き、人も育ちます。

A氏の接客伝説

こんな伝説があります。
私たちが尊敬するA氏の逸話です。
彼は、当時、ある人気ワインバーで店長をしていました。
台風が近づいているという大雨のある夜。
そこへ彼女と二人連れの酔った常連客がやって来ました。

顔馴染みの常連客は、酔った勢いと連れの女性にいいところも見せたかったのでしょう。

「こんな雨の中、来てやったんだ、なんか1杯ご馳走しろ」と絡んできたそうです。

A氏は持ち前の朗らかさで感謝を伝えながら、やんわりかわしていたそうです。
それが、あんまりにもしつこくA氏に絡む。
オレは店長の知り合いだぞとばかりに大きな声で話すものだからお店の雰囲気もなんだか嫌なムードに。

台風も近づいてるしなー・・
それを見ていた私の友人。
困った客に絡まれているわ。
酔っ払い、帰せばいいのに。
A店長、可愛そう。
なんなら、私がビシッと言ってやろうかしらと堪忍袋の緒が切れそうなところで。
店内にリンリンとワイングラスをスプーンで軽くたたく音。
海外の結婚式のシーンで、歓談で盛り上がっている最中に友人が突然立ち上がって、祝福を述べる時に鳴らすアレです。
かっこいー♡(友人の瞳)

静まり返った店内にワイングラスを掲げたA店長がにこやかに立っています。
S氏「レディース、アンド、ジェントルメン!(満面の笑顔)」
何やらスピーチだぞ?!
S氏「皆さん、今日は、雨の中ようそこそいらっしいました」
友人の心の声(いよいよ、酔っ払いを帰すのか?)
S氏「今日は、私から感謝を込め、皆さんにシャンパーニュをご馳走します!」
店内が割れんばかりの歓声と拍手で盛り上がったのは言うまでもありません。

クーポンは目的じゃない

クーポンは手段であって目的ではありません。
販促費を何のために誰にどのように使うか。
多くの飲食店がクーポン媒体やルーティンの販促手法に溺れています。
新たなインターネットコンテンツも旧来の販促思考では、価値作りには結びつきません。
一度、全ての媒体、販促ツールを中止。
人の感情を揺さぶるほどの販促になるのか。
ゼロベースから、宣伝広告費の有効活用を練り直すことをおすすめします。

飲食店はコミュニティ・メディア「パブリックリレーションズ講座」

「たまり場」と呼べる喫茶店がありました。
事情があって、クラブへ顔を出せなくなった体育会系部員が家にも直帰しずらく、時間つぶしに溜まる店。
野球部崩れ、柔道部崩れ、このあたりのヤサグレタ感じはなんともかっこいいのですが私はフェンシング部崩れ。
なんともしまらない崩れです。
池袋駅東口。
サンフラミンゴ。
雨の中、もう、数十年もたっているのに看板を見つけてびっくりしました。
なんとも言えないやるせない気持ち。
高校生の自分がまだそこにいそうでもあり。
懐かしくキュンともしましたが。

飲食店は大きく2種類あると思っています。

  • 機能設備として飲食店。
  • 生活の一部としての飲食店。

チェーン店だからと言って機能設備の店とは限りません。
浅草橋にいた時、部屋のそばの「串カツ田中」は生活の一部でした。
仕事帰りの終電が終わった深夜。
キムタクを若くしたような元気な店長がいてくれる。
他の串カツ田中じゃ代替えのきかない店でした。

近所の個人店の焼鳥屋がチェーン店に看板をすげ替えました。
どんなものかと行ってみると、ご近所であるにも関わらず、駅前の店かのような他人行儀なお出迎え。
普段着で出かけたのがバツがわるくなるような心持。
個人店の頃は、「こんばんは」というお隣さんの挨拶。
チェーン店になったとたん元気はいいけど、心に届かない「いらっしゃいませ」。
ご近所の焼鳥屋が機能設備の店になってしまいました。

飲食店は、時には、命を守るシエルターにもなります。
家庭が必ずしも安息の場所じゃない人。
今日一日、誰とも一言も話さなかったという人も。
家に帰りたくない事情がある人も。
失恋をして、1人になると奈落の底に落ちてしまうんじゃないかという人も。
それは、極端な例でしょう。
確かに。
でも、誰もが一度や二度、息をするのさえ苦しくなる。
1人になりたくない時や誰かと話したい時があるものです。
あるいは、喧噪の中で一人ぼっちになりたくなる時もあります
逆に嬉しくて嬉しくて、真っすぐ家に帰りたくないという時も。

いろんな感情を受けとめる店が生活の一部の飲食店です。
お客様の気持ちに共感して受けとめる店は、まるで生き物です。
居合わせた他のお客様とスタッフがその日の飲食店の空気を作ります。

私は、飲食店自体が「人間性を回復する」時が来たんじゃないかと思っています。
レストラン・ルネッサンスです。
飲食業は、他の業界に負けないようにと「外食産業」を名乗りました。
福利厚生を充実させ、給与体系や評価制度を充実させ、水商売、飲み屋だからと社会にバカにされないよう、肩ひじ張って突っ走ってきたように思います。

外食産業から上場企業が生まれ、社会的な成功者も続々生まれました。
しかし、新型コロナウイルスが発生して、この世の中に無くてもいい産業の代表格にされてしまった。

特に飲食店がいらないと言われたいうわけではありません。
旅行業も映画も野球も今は無くてもいいんじゃないかと。
人の移動と密になる業種が商売できなくなっています。

もし、飲食店に「コミュニティ」と言える強い絆があったら、今頃、あっちこっちの飲食店がオンライン飲み会を開いているでしょう。
残念なことに仲間たちのオンライン飲み会は、聴きますが、飲食店が音頭をとって、飲み会を開いているのをまだ、聴いたことがありません。
お客様との関係。
それほどのものだったんですね。

私たちは、深く反省したほうがいいかもしれません。
お客様から何本「大丈夫?」と連絡をいただきましたか?
それほどの関係だったんです。
私たちは。
落ち込んでもしようがない。
お客様を元気にするのが飲食店の仕事なんですから、コロナを機会に「人間性の回復」新しく生まれ変わりましょう。
ニューノーマルです。

レストラン・ルネッサンスの誓い

  • お客さんとのエンゲージメント(深い関係性)を作る。
  • 来店飲食に限らず体験そのものをデザインする。
  • 他業種とリミックス、コラボレーションする。
  • 売らないけど買いたくなる。
  • セレンディピティ(偶然の発見)がある。

コミュニティ化の事例

  • 三越伊勢丹のメディア化戦略
  • 東急エージェンシーのコミュニケーション
  • トヨタ自動車の新しい価値の創造

三越伊勢丹リモートショッピング開始

館ビジネスと言われたきた百貨店がメディア化しています。
お客様とファッションの価値を共有。
自社の情報発信スタジオを運営。

百貨店のオンライン接客

東急エージェンシーの宣言

Amazing Experience<驚くべき体験>をもたらす

https://www.shibuya-fw.com/

HIBUYA FASHION WEEK 2021/03/15 にライブ配信

豊田章男社長自身がコミュニケーション・メディアに

社長が前面に。
モビリティの新しい価値をデザインしています。

https://youtu.be/vJWKqTK-FOQ
トヨタイムズ 豊田社長×香川編集長 車中ロングインタビュー2020

オンライン専用オードブル 飲食店PRパブリックリレーションズ

飲食店向け緊急PR

感染症対策の飲食店販売促進PRプランを緊急立案します。
アップしながら、修正していきます。
生き残りをかけた飲食店の勝負時。
最大の守りで抜群に面白い販売促進を仕掛けましょう!

現状とこれからの方向

1st.ステージ 感染拡大期(現在)

  • 店内感染症対策の徹底。
  • 店舗の感染症対策を店頭、WEB、メールなどを活用。
  • 手書きメッセージ入りのDMや手書きのはがきを発送。
  • 店の感染症対策を周知認識していただく。

テレビのニュースと同じくらいにしつこいくらいにPR発信しましょう。但し、テレビ以上に面白く!

2nd.ステージ 感染減退期

  •  「収束期に来店したい店」の選択肢に入れていただく。
  •  デリバリーを横展開×異業種とコラボレーション打診。 *詳細は別項目で。

3rd.ステージ 感染収束期

  •  実店舗に来店していただく。
  •  起爆剤として、ドッカ―ンとくる目玉商品を提供。
  •  同時に2ndステージで始めた新たな飲食市場を育てる。

販促商品

①オンライン宴会向け特製オードブル(サイズなどに工夫)
②オンライン料理と組み合わせる飲み物セット(近所の酒屋とコラボ)
③店舗の感染防止対策の「店内写真」や「動画情報」そのものが販促商材

外販営業

  • WEB重視になっている今だからこそ、ドブ板外販営業。
  • マスクにフェイスガードの完全防備で。
  • 門前払いでも、 QRコード付き名刺だけ置いていく。
  1. 店舗から徒歩20分圏内の事務所 
  2. 近隣の店舗、公共施設 商業施設
  3. 学校事務局

全媒体へパブリシティ依頼

デリバリー商品の見直し

  • どこでも出している特徴のない現状商品を中止。
  • ブラッシュアップして特徴を付ける。
  • 商品を絞ちこむことで品質を安定させ、提供スピードをアップ。
  • 出食数を上げる。

猫も杓子もデリバリーに参入している今は、スピードと品質安定がポイント。
好評価を積み上げて、勝ち残れ!

オンライン用オードブル

開発主旨

コロナで精神的なストレスが高まっている皆さんに「華やぐお料理」でオンライン宴会を楽しんでいただきます。
料理そのものよりも「オンライン宴会」を売っていきます。

着地点

地域の方たちと「オンライン宴会」商品を通して、信頼関係を築く。

横展開

ブティックなど商店や地元媒体とのコラボレーション

事例 オンライン・ウィンドショッピング・パーティ
   *詳細は別項目

商品開発の戦略

  • 付加価値を最大限ブラッシュアップ
  • 食材×調理工程×盛り付け×グッとくる発信=掛け算なのでどれか1つでも0なら結果も0、マイナスの逆効果もある。
  • 新しい飲食コミュニケーション「オンライン宴会」のトップランナーになる。

LINE社の営業担当者と相談。幹事さんが役立つオンライン宴会のシステムを練り、提案する。
巣ごもり生活をハレにするオンライン宴会の流れ、盛り上げ方などをお客様に提案する。

お客様の宴会時間の価値を最大化する

  • 参加者の親交が深まるよう幹事様をサポート。
  • 他社の売りっぱなしのデリバリー商品と差別化。
  • 宴会を盛り上げて当店の存在意義を作る。
  • 他業種と共同で新しいオンラインによる楽しさを作る。

食材の価値の最大化について

コロナ禍で価格が下がった良質な食材を獲得。
最重要ポイントです。

取引先との信頼関係づくり

日頃の仕入先との信頼関係が試されます。
取引先と共に繫栄をコミットメントしてきた会社は、全面協力をいただる可能性があります。
反対に自分さえいいという、とにかく安くしてくれの取引に終始してきた会社は、さらにシビアな条件を提示されるかもしれません。

営業担当者も人間です。
好意を持っている店舗や会社をひいきにします。
手持ちの札が一枚なら、真っ先にひいきの店へ切るでしょう。
ここと付き合っていれば成長させてくれる。
自店舗が「面白い」と言われる店になっているかです。
惚れ込んでくれているかです。

業者さんに親切にするとか優しく接するということではありません。
そんなことは、あたり前の事で切り札にはなりません。
お互い、尊敬しあえる関係を作っているかです。

店づくりの熱い思いに業者さんが共鳴してくれているか。
商品づくりに業者さんがこれまで協力して、成功体験を共有しているかです。

取引先との信頼関係づくりの事例

ホワイトアスパラ

北海道ニセコ産のホワイトアスパラフェアーに「価格面」と鮮度を上げる「流通面」で協力していただいたことがあります。
(ニセコから大手取引先の某所に納品する途中で、アスパラを店舗に直接納品していただく)
私は、業者さん自身にホワイトアスパラを使った新商品を食べていただきました。
ただ、焼いたり茹でたりじゃない、調理の技術でこんな美味しい料理になるんだと感動していただけます。
私たちは、美味しいと喜んでいるお客さんの表情を一緒に見て喜びました。
そして、発注量が伸び、お互いにとって、申し分のない展開となりました。

一度でも店の方針や店にかける熱い思いを業者さんに伝えているでしょうか。
取引先とのつきあいは、社長や部長任せにしておく事項ではありません。

困難にぶち当たった時、2種類の人間がいます。

「ホント、会社は力ないな」と会社や担当部署や上司のせいにする人。
もう1人は、自分ごとととらえ、自腹を切って、業者さんと飲みに行ったり、膝付け合わせて交渉する人です。

前者は、新しいことを自ら考え実行できません。
後者は、日常的にアンテナを張りめぐらせて、仕入れルートを模索しています。
お客さんに農協や農家の方がいたら、連絡先を交換する。
漁師がいたら、遊びに行く。
猟師だと知れば、シカ肉をわけてもらう。
地方の代議士と仲良くなる。
無理もとでお願いするだけお願いしてみる。
「普通無理でしょう」を実現するタイプです。


実現した時は、一見、ラッキーなだけに見えますが、これまでのトライしている数が違います。
確率が1%でも、前者の分母は100回で、後者の分母は1000回です。
さらに言うと、後者は、失敗の度に何が悪かったのかを洗い出します。
そして、次回のトライには、改善します。
自分の中にPDCサイクルがあります。

具体的な商品開発のポイント

オンライン宴会商品の考え方(哲学、ビジョン)を全員の共通認識にします。
メンバー全員が共有認識を持つことが他社に負けない強みになります。
オンライン宴会という新しい環境での商品開発のポイントをあげました。

①映像に映る食べている姿が美しい(特に女性が)

  •  話しながら、笑いながら食べられる
  •  食べやすいサイズ、硬さ
  •  指でも食べられる気軽さ
  •  口の周りや歯などに付きにくい

②料理の映像が美しい、美味しそう

  •  彩り
  •  形状
  •  料理構成、品数、メイン、サブメイン
  •  容器

③楽しい、料理から話題が広がる

  •  それぞれの味わいの特徴と全体の調和
  •  食材の旬だけではなく、話題性、トレンド性、新規性
  •  古くて新しい伝統
  •  心が動くうれしい
  •  品数
  •  前菜から甘味まで。食事の流れ、全体のバランス。

オンラインと並行する実店舗への来店販促

理屈じゃない感情、食欲に訴える商品。
免疫力やスタミナがつくなどの納得材料のある商品。

  • 「豪華な1品」が超お得な料金で利用できる。
  • 例)「まぐろ祭り盛合せ」や「ウニ祭り盛合せ」が千円でお召し上がりになれるなど。
  • 売り切れ次第変更で柔軟に対応。
  • 原価率は広告販促費と考え、50~100%以上に設定。

飲食店「勝ち組」の要因

  • 日常的に利用してもらうなど利用機会の幅を広げた。
  • 従来の顧客の来店頻度を上げる商品を開発投入。
  • 連休など、需要の用途にタイムリーに商品を開発訴求。
  • 商品クオリティを守り、顧客の信頼に応えた。
  • 手のかかる面倒な料理を提供。
  • 非接触を含む感染防止のオペレーションを実行。
  • モバイルなど新しい販売チャンネルを積極的に先行導入。
  • 地域の顧客特性にあった商品開発。
  • 設備がおひとり様に対応、効率化された設計。
  • 「勝ち組」としてのPR情報発信量が多い。 

シェフとオーナーの人間関係「論語と算盤」恭敬信で人智を尽くす

料理人と経営者の行き違いがよく起こります。
オーナーシェフがうまくいくのは、経営者と料理人が物理的にも一心同体だからです。
物理的に一心同体でなくてもうまくいかせるのが経営です。
また、一心同体であることで、経営の舵取りを間違えてしまう失敗例も数多くあります。
料理人とオーナーが飲食店を繁盛させ、運営していくには、「信」「敬」「恭」が必要です。

料理人とオーナーに必要な3つ

  • 信じる
  • 相手を尊重する
  • 礼儀正しくする

信じる、尊敬尊重しあう、礼儀を持って接する。
そんなこと、社会人ならあたり前でしょう、やってますよという声が聴こえてきます。
私もそんな気持ちでシェフと向き合ってきました。
しかし、これまで、言い方はおかしいですがたくさんの料理人と店長、料理人とホールサービスのいざこざを客観的に見ることができました。
私自身がシェフと対峙し、実際には「信、敬、恭」を怠っていたなと反省しています。

オーナーは、どれだけ、シェフを信じているでしょうか?
シェフは、どれだけ、オーナを信じているでしょうか?

信じる

一方的に疑いがあっても、盲目に信じることではありません。
シェフが見てきた料理や飲食店、掴んだ技術、味わいを信じます。
修得した味わいをお客さんに食べてもらって美味しいと言ってももらいたいという真心。シェフとして成功したいという欲望を信じます。

オーナーが創業シェフと一緒に店を繁盛させたいという気持ちを信じる。
オーナーが手掛けてきたこれまでの商売の腕を信じる。

お互いがお互いの力を信じる事です。
信頼という言葉は信が頼ると書きます。
信じると信じるが掛け合わさり、信頼関係になります。

尊敬しあう

シェフの作り出す味。
正確さとスピード。
安定した品質。
生まれ待った才能もありますがあきれるほどの時間や数の経験が培った業です。
料理人が生涯かけてと手塩にかけて修業した技です。

オーナーにも店や商売を成功させた経験。
あるいは、開店資金というリスクをとってまで、店を経営しようという情熱があります。
お互いが尊敬しあうことです。

礼儀正しく接する。

オレはオーナーだから命令する。
私がお金を出しているんだかからやりたいようにやる。
あなたは、部下なのだから、上司の言うことを聴くのは当然だという無神経な態度から、「信」「敬」は生まれません。
お互いに尊敬や信頼が育っていない時は、特に注意が必要です。

いつになったら、オーナーと料理人の尊敬や信頼が形になるのか。
待ちきれない思いです。
尊敬と信頼が形になるのは、二人が企てた事業が成功した時です。
事業の成功という共有財産が生まれてやっと尊敬と信頼が形になります。
ですから、小さな成功の積み重ねが大事です。
何が成功で失敗なのかを日々、毎週、毎月共有することが大事です。
この失敗と成功を感情ではなくて、礼をもって明らかにします。
礼は、ミーティングや会議のことです。
会議は、たとえ、2,3人のメンバーであっても、一つの儀式です。
ご主人様と奴隷の間には、会議は必要ありません。
お互いを尊重しあっているから「会議」や「ミーティング」という儀式で、昨日を評価し、今日の行動計画を確認し、明日の業務を予測します。
会議もミーティングも無いということは、「恭」があるとは言えません。
会議やミーティングで昨日より、今日が善くなっている実感を積み重ねることがオーナーと料理人の信頼関係を作ります。

「美味しい料理を作っても売れない」と言ってはいけない

「料理人は、美味しい料理を作れば売れると思っている。
美味しい料理を作っても売れないんだよね」と、オーナーがぼやくことがあります。
これは、販売価格に対して、原価や時間や労力ががかかりすぎていたり、お客さんが求めていない美味しい料理を作った時に起こります。

良いものを作っても売れるとはか限らない。
マーケティングでは、作り手側の思いだけの物づくりでは、売れない。
プロダクトアウトと言われる現象です。
反対は、マーケットイン。
市場の欲求に合致しているということです。

確かに間違ってはいませんがあってるとも言えません。
プロダクトアウトもマーケットインも実績結果を分析していることにすぎないからです。
プロダクトアウトが市場に合致して売れることもあります。
マーケットインだと自信満々販売したものの結果は、製品計画の思い過ごしだったこともあります。

「美味しい料理を作っても売れない」という言葉が一人歩きしてしまいました。
いつのまにか、「美味しい料理を作ったら売れない」かのように言う人まで現れました。
流行っている店があって、厨房をのぞいたら、コンビニやスーパーの特売で買ってきたお惣菜をレンジでチンして売っていたと。
スーパーのお惣菜が美味しい料理を作ろうと一生懸命に努力していないかのように語られます。

「美味い料理を作っても売れない」という言葉は、料理を作る全ての人への侮辱です。
料理を作る人のやる気を失くさせ、働く意欲を削ぎ、努力を空しくさせる凶器のような言葉です。

美味しい料理は、モノとして存在していますが、作っているのは、人です。

これから、ロボットが料理も作るという反論もあるでしょう。
ロボットは、人に代わって、料理を作ります。
AIを搭載し、ますます、人間に近いロボットも生まれてきます。
ロボットだから侮辱してもいいという、倫理でしょうか。
ロボットが人間ではない機械だとしても「ロボットが作っても美味い料理」という、調理ロボットを侮蔑するほど人間は偉いのでしょうか。
調理ロボットは、人の命の源となる料理を作ります。
車が「愛車」と呼ばれるように、調理ロボットも愛される存在にしていくのは、私たち人間です。

「売る」という行為も人間の意志が行っています。
お「美味しい料理」も「売るという行い」も人が行っています。
料理を売る人が料理を作る人を侮辱するような言葉。
「美味しい料理を作っても売れない」という言葉や発想は、「恭」にも「敬」からも外れています。
絶対に使っては、いけない言葉です。

料理人は美味しい料理を作ってください。
オーナーは、美味しい料理を売ります。
この点は、信頼しあう、共有する価値感です。

気持ちは、その通りだけど、料理人は、美味しい料理を作るなら、この条件では無理だと言います。
原価が低すぎる。
設備が人手が時間が足りない。
レンジでチンというわけにはいかない。
サービスの質が低すぎる。
美味しい料理を追求すると、数限りなく要求が出てきます。
理想は、限りなく「王様のレストラン」です。
贅を尽くした究極のグルメ。
シェフは、そこまで要求していませんよ。
世の中にある中以上であればいいんですと言います。

美味しい料理を苦労して作ってきた料理人は、ステイタス性の高い中級以上のレストランで尊敬されたいのです。
ステイタス性の高い料理店にいることで自分にもステイタスが具わると思ってしまいます。

これは、会社員でも同じです。
一流の会社に入れば一流の人間になれると思ってしまいます。
確かに一流の会社には一流の人材が育ちます。
会社も一流の人間になれる素質がある者を採用しようとします。

一流企業には、六大学やMARCHなどを中心にした大学の枠があります。
先輩たちがその会社で実績を上げているからです。
表向きには、そんなものはありません。

記事「採用大学」ランキングDIAMONDonline https://diamond.jp/articles/-/231279

飲食店でもどこの専門学校なのか、学生時代にどこでアルバイトをしてきたのかが採用の決め手になるのと同じです。
辻調理師専門学校は、「料理界の東大」と呼ばれています。
校長の辻芳樹氏、先代の辻静雄氏は、数多くの偉大な料理人を育ててきました。

インタビュー 「料理界の東大」トップが描く未来の食https://style.nikkei.com/article/DGXMZO44582800Z00C19A5000000/

飲食店という小さな世界で日々暮らしていると世間に暗くなります。
店長や料理長が中以上の店を作れば、なんとなくかっこいいいいし、流行るんじゃないかと思えてきたりします。

会社員は、就職活動で「身の丈を知る」洗礼を受けます

1983年から1997年にかけてヒットした「不揃いの林檎たち」は、「身の丈を思い知る」ドラマでした。
2流の大学2流の会社、幸せとはいいきれない家庭環境。
本来、メインストリームでは、描かれなかった設定が多くの人たちの共感を呼びました。

ステイタスな飲食店とは

そのお店のステイタスは、お客様とお店が作り上げた文化です。
無名の1件のレストランが飲食店に影響を及ぼしました洋食レストランでありながら、居酒屋、焼肉屋までもがそのレストランの料理の盛り付けやお皿を真似しました。
そのレストランは、エルブジ(エルブリ)。
2年先まで予約が埋まり、毎日、世界中から予約が殺到し、世界中から、働きたいという料理人が集まりました。
ステイタスは、渋沢栄一が興したような政府の肝いりで作られた店ばかりではありません。
エルブジのようにレストランに住み込みように没頭して、できたステイタスレストランもあります。
むしろ、民間では、正しく繁盛させて、ステイタスレストランになっています。

寿司屋 すきやばし次郎
てんぷら 近藤

今や高級店となった個人店です。
正しく繁盛させることが「論語と算盤」。
飲食店経営に必要な「道徳と稼ぐ」両輪です。

巨額の投資をして、政府の要人や海外からのVIPをおもてなしする料理店も存在します。

渋沢栄一が興した「帝国ホテル」はまさにそうした位置づけです。
外国から大統領も来ますし、海外の政財界の要人や文化人をメインダイニングでもてなします。
最高のサービスと料理を出せる飲食店があるかないかでその国の国力、文化度を品定めされます。
我が国は、野蛮な国ではありません。
文化を持って、対等にお付き合いしていきましょうという外交です。

料理人は、大統領をおもてなしするステイタスレストランほどじゃなくていいので、中以上のステイタスをと一応、遠慮したりします。
そして、中以上の美味しい料理を作ります。
確かに美味しい。
でも、これじゃあ、売れないよ。
「美味しい料理を作っても売れないんだよな」というぼやきになります。

カニ穴主義

「己を知る」
カニは甲羅に似せて穴を掘り住処にします。
身の丈を知らないと間違いのもとだと渋沢先生は、諭します。

新店舗開店にあたり、料理長に抜擢された料理長。
あるいは、異動で店舗を任された料理長。
そして、資金を工面して新店舗をこしらえたオーナー。
あるいは、店を任された店長。

「自分の丈」を守ることが肝心です。
自分の身の丈を忘れないようにしながら進む。
中以上の飲食店は将来やろうじゃないか。
中なのか上なのか、そんなことはどうでもいい。
胸張って、自分の身の丈に合った商売で成功しよう。

楽しむことが最高のパフォーマンス「論語と算盤」飲食店パブリックリレーションズ講座

孔子曰く

「これを知る者はこれを好む者に如(し)かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如(し)かず」
孔子「論語」岩波文庫より

「知っている」者よりも「好きになった」者よりも「楽しむ」者が最高だ!

「論語と算盤」要点

  • 楽しむためにすべての仕事に趣味を持つ。
  • 仕事に「理想と欲望」を込める。
  • 仕事を好きになり楽しむ。
  • 人としての趣味を持つ。
  • 一日をただ食べて寝る人生は「肉の塊」も同じ。
  • 体が動かなくなっても世の中の役に立とうとする心があれば命のある存在になる。
  • 「まだ生きていたのか」と思われる人は肉の塊。

「論語と算盤」が150年以上も渡り読み継がれています。
孔子の「論語」に至っては、2,500年以上です。
体さえなくなっても心があれば、命ある存在になることを渋沢栄一は気づいていたでしょう。

飲食店は「しあわせ!」の歓声のために

飲食の楽しみに料理の美味しさや飲物の美味しさがあります。
お客様から「しあわせ!」なんて言葉が出た時は、シェフも飲物をセレクトしたサービス担当まで嬉しくなります。
「しあわせ!」や「楽しい」は、お客様からの最高の賛辞です。

料理と飲物、単体の美味しさに加えて、「料理と飲物」の組み合わせの楽しさもあります。
ざっくりした一般的な組み合わせでは、唐揚げにビール、刺身に日本酒、牛肉ステーキにワインといった組み合わせです。
一般的と前置きしたのは、唐揚げにハイボール、刺身には焼酎、牛肉ステーキにはライムをキュッと絞ったジントニックが最高という場合もあります。

お客様へのおすすめが画一化している飲食店がほとんどです、
アルバイト主体のサービスオペレーションが理由にあげられますがサービスパーソンに「食文化」の観点から、料理やお酒についての学びの機会を与えていないことがほとんどです。

ソムリエや酒匠が常駐する店舗の場合は、アルバイトスタッフも日常的に料理と飲物のマリアージュ(相性)に触れることができます。
アドバイザー的なスタッフが周りにいない場合は、趣味として、食べ合わせ、飲み合わせを実体験しましょう。

飲食店のおすすめは大きく3つあります。

  • 季節性や話題性、新規性のおすすめ
  • お客様の嗜好性やお客様のその日の気分によるおすすめ
  • お店の定番のおすすめ

おすすめ力を磨く方法

  • 時事ニュースをつかむ
  • 街のニュースを体感する
  • 生産地と働く

飲食の流行は、ファッションモードと相性がいい

おしゃれして、お出かけして、飲食をする。
3点セットで利用されることが多い飲食店は、ファッションモードと持ちつ持たれつの関係です。
ファッションとお出かけのの動きを予測しながら、半歩先を提案していくイメージです。

日頃より、ウインドショッピング、新しい商業施設、新業態のお店を訪ね歩きます。
街歩きは感性を育てます。

海外旅行が困難な今は、テレビの海外力特集でも仮想体験します。
NHK世界街歩きがおすすめです。
街の人の素顔に触れる旅に出かけられます。

NHK世界街歩き
https://www6.nhk.or.jp/sekaimachi/archives/arukikata.html?fid=171024

六本木スクエア、表参道ヒルズ、GINZA SIX、伊勢丹新宿店、TOKYU PLAZA OMOTESANDO HARAJUKU、丸の内のKITTE。
宝の情報がゴロゴロ転がっています。

斬新な店頭メニュー、垣間見える職人さんのパフォーマンス、外国人スタッフの笑顔。
飲食店のソフトやハードばかりではなく、施設自体の空気を五感で感じることが感性をアップデートさせます。
季節の変化と同様に、時代の変化やトレンドの切り替わりを五感で感じることか大事な最終決断の際に生きてきます。

施設に流れる「音」。
音の質感。
音と雑踏の喧騒がどのように融合してどんな雰囲気を作り出している。

飲食業は、刻々と変化する場の空気をプロデュースします。
時には、パターンを崩すことでより盛り上がる場面にタイミングよく切り込んでいく即決も必要になります。

安藤忠雄氏が設計した表参道ヒルズは、音も設計されています。
サウンドスケープ。
音の設計です。
吹き抜けの天井に設置されたムービングスピーカーが揺れ、音を降り注ぎます。
エリアごとにも音響設備。

飲食店でもエリアごとに音の聴こえ方が変わります。
その日のBGM選曲。
BGMとお客様のお喋りの調和。
他人の施設に身を置くと自店舗の課題が見えてきます。

生産者と働く

生産者を1年に3~4回訪ねます。
農家なら、手伝わせてもらいましょう。
生産加工なら、1日でもいいのでと頼み込み、工場で働きましょう。

北海道のワイナリーで草むしりを手伝ったことがあります。
雑草をむしり、傷んだ葡萄を取り除きます。

もちろん、おすすめする時の熱量が違ってきます。
美味しい、不味いの問題ではありません。
たった1日2日でも自分が汗を流し、手掛けた商品には語り尽くせない愛情が宿ります。

思いやりの道「論語と算盤」飲食店パブリックリレーションズ講座

パブリックリレーションズは「思いやりの道」

渋沢栄一は、人間関係の問題解決に「思いやりの道」をさとしています。
商業における「思いやりの道」は、パブリックリレーションズの哲学そのものです。
パブリックリレーションズは、高い倫理観を持ち良好な人間関係を築く。
人間関係を企業の経営資源として活用していく活動です。
現代の状況に照らし合わせ、渋沢栄一の「論語と算盤」を要約します。

「論語と算盤」実用要約

思いやりの道

社会、労働、家庭問題は「思いやりの道」で解決する。

家庭問題

  • 権利と義務を主張して裁判になれば、気持ちは険悪。
  • 人と人の間に壁が築かれ、ことごとく争いになる。
  • 一家が仲良くまとまらない。
  • 両者に壁ができる。

富める者と貧しい者の貧富の差

  • 個人の豊かさは国家の豊かさ。
  • 個人の豊かになりたいという欲望が国家を豊かにする。
  • 貧富の差は成り行き。
  • 貧富の差はいついかなる時代にも存在した。
  • 人には、賢さ、能力、努力の差がある。
  • 誰もが一律に豊かになるのは無理。
  • 富の分配は空想。
実例

ソビエト連邦の失敗

労働者と農民による格差のない平和な国。
社会主義国家を目指す。

  • 努力しても怠けても同じ給料。
  • 生産性を上げる努力も無駄。
  • 国有企業が利益を追求しない。
  • 生活者がほしいものと政府が計画的に作る製品が合致しない。
  • 独裁者が権力を握る。

生活は貧しくなり、体制が崩壊

NHKニュース1991年 ソビエト連邦崩壊

https://www2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009030239_00000

さらに詳しく
池上彰の現代史講義 第03回 「ソ連の誕生と崩壊」

https://youtu.be/p8TqyhxSLU0
池上彰の現代史講義 第03回 「ソ連の誕生と崩壊」

楽しみながら学ぶなら

映画『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』

映画『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』予告編

中国文化大革命の悲劇

池上彰の現代史講義 第10回 「中国・大躍進政策と文化大革命」

https://youtu.be/EN745jn115Q
池上彰の現代史講義 第10回 「中国・大躍進政策と文化大革命」

山形国際ドキュメンタリー映画祭 2019大賞ロバート&フランシス・フラハティ賞、観客賞受賞、カンヌ国際映画祭特別招待作品

ドキュメンタリー「死霊魂」予告編

貧富の差は、人間社会の宿命とあきらめる。
とは言うものの放置してはいけない。
自然に流されれば、取り返しのつかない事態なる。
禍が小さいうちに「思いやりの道」で防ぐ。

実例

リーマンショック

2007年から2008年。
マネーゲームが金融危機を引き起こす。
株価暴落、不良在庫の発生、新規事業の打ち切り派遣切り、ホームレスの増加。
日本でも外国人労働者が真っ先に解雇になった。
今日明日も繰り返される道徳のない商取引が描かれます。

リーマンショックを描いた映画「マネー・ショート」

映画「マネー・ショート」予告編

フランス革命

王侯貴族たちの贅沢な暮らし。
産業革命がおこり、労働者が資本家に搾取される。
貧困生活に耐えられなくなり革命が起きる。

民衆を導く自由の女神 フランス7月革命 ドラクワ作 
  • 1830年 フランス7月革命 市民階級のブルジョワである資本家の革命
  • 1848年 フランス2月革命 労働者が立ち上がった革命
  • 1848年 ドイツ3月革命 ヨーロッパ各地に革命が広がる

映画「レ・ミゼラブル」(題名の直訳「悲惨な人々」)
ゴールデングローブ賞,アカデミー賞受賞
ミュージカル映画「レ・ミゼラブル」

ミュージカル映画「レ・ミゼラブル」予告編

カンヌ国際映画祭審査員賞、セザール賞受賞
映画「レ・ミゼラブル」

現代が舞台の映画「レ・ミゼラブル」予告編

「経営者と労働者の理想の関係」

ドイツの製鉄会社クルップ社のコロニー

製鉄会社クリップ社は、工場のそばに労働者の集合住宅を建設します。
売店やビアホールも併設。
職工が昼休みに自分の家に帰ることもできました。

渋沢栄一の談話
  • 工場が仁政を行う。
  • 単純な主従の関係でなく、温き情愛を以て親切に職工を待遇する。
  • 直接労働に従事する人のみでなく、その老人、少年をも慰安する。
  • 死傷者には厚く酬う。
  • 時には多数を集めて愉快なる遊戯を催す。
  • クラブを設置して団欒の楽みの機会を与える。

 竜門雑誌「労働問題解決の一端」より

アメリカボストンのウオルサム時計

ウオルサム時計会社の如き、其の組織が極めて家族的であつて、両者の間に和気あいあいたるを見て、頗る歎称を禁じ得なかつた

渋沢栄一著「青淵百話」より 

大量生産ができて精工なウオルサムの時計は、アメリカ大統領リンカーンにも愛用されました。
1860年、日米修好通商条約の遣米使節団にウオルサムの懐中時計が贈られています。
渋沢栄一記念館には、渋沢栄一が映ったウオルサムでの記念写真と懐中時計プレミア・マキシマスが展示されています。

「道徳という道を歩む」行いが円熟するなら、法の制定も無意味に。
労働問題も起こりません。

ウオルサムの懐中時計

競争と勉強は進歩の母

  • 何かを一生懸命にやるには競争が必要。
  • 競うから励みも生まれる。
  • 競争には2種類ある

善い競争

  • 人より早く起き
  • 工夫して
  • 知恵と勉強で他人に打ち克つ

悪い競争

  • 他人の真似をして
  • かすめ取り
  • 横から成果を奪い取る

状況によっては、悪の競争でも利益が転がり込む。
多くの場合は、損をする。
そして、損失は、「日本の商人は困ったものだ」と国家にも及ぶ。

事例

クラウドファンディング

本来は、銀行などの金融機関がやるべき事業をITシステムが奪っています。
例えばクラウドファンディング。
インターネットを利用して、銀行業務をすっ飛ばし、資本家たちの資金や資本家でもない人たちの投資資金を集金してしまいました。

事業や企業を育て、地域経済や地域のインフラを整備する。
国を豊かにするのが銀行の仕事です。
渋沢栄一は、欧米に肩を並べる国にしようと民間の国立銀行を創業しました。

銀行が全くやっていないとは言いいません。
全国のあちこちで再開発への投資がされています。
担当者レベルでは、そうした情熱を持ったバンカーも存在します。

とは言うものの、「クラウドファンディング」というアイディアは、広く細かく資金を集め企業を興す渋沢栄一の銀行業そのものです。

横並びで似たり寄ったりの商売をしている銀行は、悪い競争の典型になりかねません。
金融業も飲食業と同じく、お客様との「共通価値の創造」リレーションシップバンキングを実現する段階に入っています。

同時にクラウドファンでイングは、「善い競争」の典型。
Crowd Fundingは群衆から、資金調達するソーシャルファンディング。

国内最大のクラウドファンディングCAMPFIRE

  • 2021年4月
  • プロジェクト数 49,000件
  • 出資者 約480万人
  • 累計流通額 約410億円以上

飲食店における「思いやりの道」

お客様とお店の問題

思いやりのない店員

  • 味は二の次で1円でも安い品物を仕入れる
  • 売れ残りを処分するためおすすめする
  • 食材を吟味しない
  • トレーサビリティーに無関心
  • お客様の将来にわたる健康に無関心
  • 環境問題に無関心

思いやりのないお客様

  • 「飲み放題」「食べ放題」の飲み残し食べ残し
  • 王様のように頻繁に係を呼びつける
  • 予約を無断でキャンセルする
  • 価格に見合わない過剰なお願いをする
  • 相手の予定や都合に関係なくお願いをする
  • 営業時間外に来店する

これらお互いの行為が長年にわたり積み重なってきました。
お客様と飲食業スタッフの関係が機械的、機能的に関係に。
「おもいやりのない道」です。

日本のサービス業の労働生産性は下位

まとめて、注文をしないグループが増えています、
私の感覚では、みんなの注文をきいてまとめてくれるグループは、2~3割くらいです。
バラバラに思い思いに思いつくまま注文します。
餃子を1皿頼み、その5分後に同じ餃子を注文するイメージ。
作る人への気配りがありません。
ビールを1杯頼んで、その15秒後に同じグループの別の人がまた、ビールを1杯頼む。
サービス担当のセオリーでは「他にお飲み物はよろしいですか?」と皆さんに声をかけ、できるだけ注文をまとめます。
それでも、1分も経たないうちに同じビールをオーダーしてきます。
金を払ってるんだから、いいじゃないかと言ってしまえばそれまでです。
確かにその通りで、従業員は不平も言わずにもくもくと立ち働きます。

昭和の時代には、元気のよいご注文が入り乱れる場合、チップを置いていくお客様がいらっしゃいました。
「いろいろわがままをきいてくれてありがとう」という気持ちがこもっていました。
ところがいつのまにか、店自体が席料やサービス料をあらかじめ設定しました。
サービス料は、直接、従業員に入って来ません。
給料の一部にはなってはいますが。

欧米では、チップがサービスパーソンの重要な収入源になります。
ハリウッドのバーで働いているあるバーテンダーは、「月給は18万だけれど、チップは日本円で50万円」は稼いでいました。

鴨頭嘉人の「チップ文化」の挑戦

『チップには「感謝」であったり、「応援する気持ち」があります。
人々の想いがこもったエコシステムなのです。』
※導入店舗は、サイト掲載費・監理費で月額500円が必要。
一般社団法人日本チップ普及協会HPよりhttps://tip.official.ec/

「チップ文化」導入普及協会の課題

  • 月額経費を支出するのは会社なので「チップ」を店や会社が回収してしまう。
  • 従業員で均等分配してしまい特定のスタッフに直接届かない。
  • チップシステムが定着した後に協会がどのように舵取りをするか見えない。
  • 「チップ」は特定の個人に渡すお礼、お礼をシステムで渡すのが不自然に感じる人も。

解決策

お客様との関係をより、深めるために「チップ文化」を導入することは有効です。
チップは欧米ではお客様のマナーです。
テーブルを担当した従業員もお客様の好みを熟知し、お見送りまでがっちりお客様をフォローします。
既製品のシステムを導入する前にまず、店独自でチップ文化の導入計画を立てます。
その上で、日本チップ普及協会のシステムを「導入販促として活用」します。

順番が逆になると手段と目的が逆転します。
お客様の好みまで推し量り、予算を頭に入れながら、お客様と一緒にその日の食卓テーブルを盛り上げようという欧米流の発想に至りません。
チップをいただけないお客様への不満だけが育ちます。

単に客単価を上げるためのシステム導入だと、従業員のモチベーションは下がります。

チップを稼ぐ担当者は、奇跡の時間を演出するクリエイター。
仕事の質を大変だけれどやりがいのある仕事に高めます。

コロナで困ってるからチップで応援していただこうというお金ではありません。
また、チップは、金銭ばかりではありません。
お客様からお店のスタッフへのお土産や絵葉書でも嬉しい。

お客様の喜びの気持ちが「チップ」になります。
これまでもチップのような心付けは、発生してきました。
お金や差入れを置いていく粋なお客様を増やすことが着地点です。

飲食店パブリックリレーションズ講座 2021年上半期 LTV生涯価値をプランせよ!

飲食業は神代の時代からある生業

飲食業は神代の時代から続く商売です。
神さまの時代で最も有名な飲食の逸話が天岩戸(あまのいわと)神話。
太陽の神様が怒り心頭で岩宿(洞窟)に閉じこもり、世界が真っ暗闇に。
さあ、困った。
全国から神々が集まり、飲めや歌えのどんちゃん騒ぎを始めます。
楽しそうなので、太陽の神様は、ちょっとだけ扉を開けてしまいます。
そこを力持ちの神様が扉をこじ開け、お日様が戻ってきたという日本神話です。

この神話は歴史家によって編纂されました。
PRプランナーは大昔の歴史から、昨日起こった事象までを分析します。
歴史には、人間のサガや業が潜んでいます。
今日起こった小さな出来事は、これから起こる大きな潮流の前触れです。
そして、お客様と共有できる価値を作り続け、飲食店を永続的に発展させていきます。

飲食業を変革する

飲食業には、長い歴史があるだけに変革するのが大変です。
過去の勝者の常識が真理かのように錯覚されます。新しいプレイヤーが台頭。変革せず過去の勝者の法則を鵜呑みにしたままの飲食店が撤退します。
PRプランナーは、幕藩体制の江戸幕府から民主主義の明治維新を起こすくらいの覚悟が必要です。

2021年。
東京オリンピックまでに感染を治める政策、変異ウイルス感染の増加の制御のため、通常営業が困難になっています。
次のステージに向けて今、何をするかが重要です。

今だからこそできるお客様とのリレーションシップ(人間関係)作りをまとめました。

今後も続くお客様の動向

  • 飲食店へ行く機会と行きたいという動機が減る。
  • 一件で完結する。ハシゴ酒が減る。
  • 引き続き国内旅行客やインバウンド需要が低迷する。

PRプランナーの重要準備事項

  • LTVライフタイムバリュー生涯価値を重視した中長期のリレーション計画を想定する。
  • ワンストップで楽しませるふところの深さを準備する。
  • 顧客データーベースをメンテナンスして自己の信用財産を養う。
  • 接客担当や調理技術者といういち担当者の意識から「営業パーソン」に意識改革する。
  • 共有できる自店の食文化を積んでいく
  • オンラインコンテンツで国内海外の潜在客を開拓する。
  • コロナ禍、アフターコロナに対応して業態を開発、又は業態を現状に適応させる

PRとは

パブリックリレーションズの略です。
日本で定着した「広報」を意味する和製英語のPRではありません。
宣伝から接客サービス、営業パーソンのお客様との信頼関係作りに至るまで、人と人の関係づくりの全てを指します。
戦後、GHQが導入した概念とされます。
戦時中の政府や新聞のプロパガンダ(政治扇動)を正し、民主主義を機能させる考え方。
双方向のコミュニケーションによって集合知を育てます。
人と人が交流する飲食業はパブリックリレーションズを具現化した生業です。

飲食店のPRパーソンに求められる行動指針

  • 給与水準が中流以上の企業の同年代の年収以上は稼ぐ覚悟を持つ。
  • 他企業のPRパーソンと交流できる教養を養う。(歴史、芸術、映画、スポーツ、書籍)
  • 旅をして、異文化を吸収する。
  • 一流の人たちと交流する。

年収を中流以上の会社員と同等の給与水準にするのが最も重要な事項です。
PRパーソンの給与を上げることは、飲食店従業員全体の給与を上げることに繋がるからです。
なぜなら、PRパーソンの業務は、全て売上数字や利益数値に直結しています。
全て、成果主義です。
飲食店店長、マネージャーと共に数値責任を担います。

そこで、PRパーソンは給与水準の高い企業のガチで売上確保にコミットメントしている姿勢を伝えていく事になります。
売上に対する意識の標準化が業務にもなります。

PRパーソンの業績が給与に反映される風土がやがて、店長マネージャーの業績の考え方にも反映されます。
また、反映されるように具体的に提案していく事が「リレーションシップ(人間関係)」を生業とするPRプランナーの責務です。
店長、マネージャーは、自分の給与を上げてもらう交渉までできません。
それは、時間的距離的な制約と売上責任への逃げだったりもします。
給与を上げてくれということは、年間売上にガチでコミットメントすることになるからです。
できれば、逃げ道を作っておきたいのが会社員のサガです。

経営者と従業員の矢面に立ち、パブリックなリレーションを育て、組織を活性化していくのがPRパーソンのミッションです。

飲食店のPRプランナーとは

これは、私見です。
PRパーソンは、企業から給与をいただき、お客様と企業の関係づくりを生業とします。
けれど、どちらの味方という存在ではないと思っています。
企業から、収入を得ているのにきれいごとを言うなというお叱りにはこう応えます。
PRパーソンは、この企業が存続しなければ、この世の中が不幸になってしまうかもしれないというほどに企業を信じている人です。
ですから、その企業の最も偉大なPRパーソンは、社長です。

お客様、会社。
どちらの味方でもないが企業を信じられる存在にしていくところが担当弁護士とPRパーソンの大きな違いです。
利権者がお互いの理屈で自分の権利を主張し、相手を打ち負かす弁護士とは戦うテーブルが異なります。

お客様の立場に立ち、是正すべきことは、会社に働きかけ、是正していく。
短期的には、損失があっても、改善改革する。
会社が永続的に発展していく思想哲学を浸透させるのがPRパーソンの役割です。

ですから、PRプランナー同志は、業種が異なってもすぐに打ち解けます。
心のどこかで、お互いが協力して、PRの生業で世の中をより豊かな方向に持っていこうという意識を感じます。

上場企業には、パブリックリレーションズの担当者がいます。
中小企業の飲食店では、PR業務を宣伝広告の担当者が兼務することが多くなります。
すると宣伝とパブリシティが混合して、「これは広告です」のようなニュースになりがちです。
広告も集合知の1つになり得ますがスルーされることが多い。

広告では、生活者と「集合知」を作ることができません。

PRパーソンの発想

PR担当者が宣伝広告を兼務している場合は、頭の切り替えが必要です。

局や新聞社の報道デスクになったつもりで情報を吟味。
必要であれば加工します。
生活者の心を動かす情報になっていなければ、報道デスクは、ボツにします。

情報の加工は、言い方や切り口、見方を変えるという小手先の手法でありません。
全国ニュ―スで他局と視聴率を競う、報道デスクの琴線には触れません。

例えば、新型コロナの影響で食材が余っていたとします。
  • コロナを吹き飛ばせ!余った食材で格安料理!。
  • 生産者を応援するため新メニュー発売します!
  • 地元の健康食材で免疫力を高めよう!

これは、表現を工夫した小手先の宣伝です。

PRプランナーの目的は、お客様と生産者、お店の3者の「集合知」を作り出すことを目標にします。

命題 地元産の余剰食材

  • 生産者とオンラインで「競り市」パーティを開催
  • Lineなどの双方向のアプリを使用
  • 事前申し込み完全予約制
  • オンラインでその場で落札
  • 生産者の熱い思いや情熱を映像で伝える
  • 生産地の畑や牧場や漁港映像で仮想体験していただく
  • 実況動画を編集してYoutube配信
  • 生産者のECサイトに誘導
  • 店舗では落札した食材のフェア

上記のような、展開です。
これは、実績例もなく、成功するかどうかは不確定です。
しかし、一連の動きには、ニュース性があります。
準備から、実施までのMakingもコンテンツになります。
局が報道特集で密着取材してくれことも。
媒体といい関係を作るロービー活動もPRパーソンの仕事です。

余剰食材でフェアをやります、というありきたりのニュースよりは、パブリシティ扱いの可能性が高まります。

飲食店Public Relations講座 顧客データーベースを有機的な生態系に→年収アップの人的資産

営業パーソンに意識を革新

給与を上げると覚悟した方は、店のスタッフという意識から営業パーソンに意識改革してください。
営業とは、生業(なりわい)を営むと書きます。
自分の生業とは何か。
今、所属している職場を超え、一生かけて営んでいく事が何かを明確にします。

では、営業パーソンの給与アップの手順です。
経験に基づき、実行可能な方策をまとめました。

  1. 売上責任を持つ
  2. 貢献度を数値で示す
  3. 希望年収×4倍/客単価/平均年間来店頻度=客数
  4. 上記、客数の顧客名簿を半年から1年以内に作る。

1.売上責任を持つ

勝算の見込める売上獲得計画を提案します。
上司と相談しながら練り上げます。
せっかく提案書が完成しても会社の方針と違っていたり、店の集中事項とのずれを防ぐためです。
そして、提案書をプレゼン。
売上獲得への覚悟を伝えます。

武士なら。「一命をかけて」という覚悟。
しかし、諸般の事情で腹を切るわけにはいきません。
私なら「寝る時間以外は目標達成のために集中します」という決意を理解していただきます。
同時に関係部署や協力していただくメンバーにも協力をお願いします。
上司の理解納得が不可欠です。

労働基準法を破ろうと勧めているわけではわけではありません。
労基は、労働者を健全な環境で働く、労働者を守るための法律です。
守らなければなりません。
しかし、給料を上げるための法律じゃないことは確かです。

注意点があります。
一命をかけるほどの覚悟を伝えものの、定時に出勤、退出。
目標未達では、がっかりです。

2.貢献度を数値で現す

  • 外販先数
  • メール連絡数
  • 名刺獲得数
  • マイコンテンツ登録者数

数字で表現できる成果は、全て数値で報告します。

マイコンテンツを作る

飲食業の私たちは街のタレントでもあります。
カフェのマスター、スナックのママ、寿司屋の大将、レストランのソムリエ
みんな、あの人に会いたいというキャラクターを持っていたりします。
これまでは、店のオーナー的な方たちが店の顔として看板を背負ってきました。
SNSが低コストでみんなのものになった今。
スタッフの一人一人もスターになれる時代です。

自分自身の特性を生かしたマイコンテンツを展開します。
QRコードを自分の名刺に印刷。
出会った方全員に名刺を渡して登録していただきます。

SNSを掛け合わせる

ブログ×インスタグラム×Twitter×Facebook、Lineを連携させます。

情報発信の方法は、街のアイドルたちの展開手法を参考にします。

AKB48のコンセプトは毎日会えるアイドル
地域でどぶ板を踏むような泥臭い営業展開をしています。
秋葉原のドン・キホーテには常設館があって常時イベントが開かれています。
名古屋にもSKE48が。
街角に特設ステージが開設されます。

みんながアイドルになろうという話ではありません。
特性を生かし、インスタ、メルマガ、ブログなど特異な表現方法で情報発信します。

3.希望年収×4倍/客単価/平均年間来店頻度=客数

月収の4倍は会社負担の福利厚生費も人件費に含める一般的な考え方です。
売上は、月収の3倍としている場合もあります。

年収400万の場合

  • 400万×4=1,600万
  • 1,600万/@3,500円=約4,572人
  • 4,572人/年間平均5回来店=約915人

約915人のお客様が年5回来店すると延べ4,575人。
4,575人のお客様の客単価が3,500円だとすると年間約1,600万円の売上がたちます。

つまり、自分の売上として、年収400万。
月平均で月収33万円を稼ぐには、915人以上の生きた顧客のデーターベースが必要です。
915人を6カ月なら、月153人。
12カ月なら月77人です。
客数が30席でも、月70人~150人の顧客データーの獲得は可能な数字です。
あとは、やる気と顧客データー獲得のための技です。
顧客データー獲得の技は、お店の協力があれば、よりスムーズになります。
データー獲得でお客様に優待をさし上げる方法などを上に交渉です。

そして、これからは、「マイコンテンツ」が有力な武器になります。
マイコンテンツが独り歩きして勝手にお客様を集客してくる仕組みを作ります。

メールを書いたり、動画を作ったり、これらを組み合わせる事が理想です。
とは言うものの時間も限られています。

例えば、音楽が好きなら趣味も兼ねてBGMコンテンツを作るという手もあります。
著作権料の関係で発信側が有料である場合もあるので規約を確認してください。
聴き手側に無料のフリーサイトを添付します。

SoundCloud https://soundcloud.com/

Mixcloud https://www.mixcloud.com/

顧客データーベースのメンテナンス

これまでの顧客データーベースは、獲得と失客の繰り返しでした。
永遠に新規顧客を獲得していないと一定数のボリュームを保持できませんでした。
距離や時間的な空白が生んだ失客をSNSの普及が解決します。

これからの顧客データーベースのイメージ

上の図のように今までの顧客データーベースは、経年劣化します。

引越しや、店に飽きた、店を辞めた、様々な理由で、お客様が離脱していきます。
お客様と飲食店のスタッフは、一時的な人間関係でした。

顧客データーベースをメンテナンスすることで、顧客データーベースは増え続け、一生ものの物心両面の財産になります。

今までのメンテナンス方法
  • メールやDMを発信する。
  • 電話をする。
  • 優待特典を送る。

これまでのお客様への情報発信は、一方通行になりがちです。
受け手のお客様にとっても売り込みの一つにすぎず、情報過多の現代では、ゴミにしかならないのがほとんどです。
さらに悪いことにプッシュセールスすればするほど、失客してしまうという、本末転倒な事態を引き起こしています。

これからの顧客データーベースのメンテナンス方法

営業パーソンが主体となり、人と人が交流する会を発足します。
感触が良かった会は、参加者から幹事さんを選び、定期的に会合を開いていただきます。

顧客データーベースのメンテナンスにもなる会合例

  • 自分主催の交流会
  • 試飲試食会
  • 独身の会
  • 映画、舞台、コンサート、スポーツゲーム観戦会
  • ワイナリー、酒蔵ツアー
  • 読書会
  • 投資セミナーなどの勉強会
  • 落語会(ミニ寄席)
  • 食べ歩きの会
  • オードブルオンラインパーティー

これまでも、こうした行事をイベントとして開催してきた飲食店もあります。
残念ながら、お店の販売促進の側面が強く出すぎると、お客様が利用されていると感じ、失客に繋がってしまいます。

これからの行事は、お店主体ではなくて、営業担当者主体で開催します。
営業パーソンが主体だからと言っても時には仕掛け人、時には後見人となって会を補佐します。

飲食店Public Relations講座 「論語と算盤」給料を上げる考え方

給料を上げる方法

何年経っても給料が上がらない。
誰よりも実務面では自信がある。
会社は私を見ていてくれているんだろうか。

そんな、もやもやが芽生えることがあります。
仮に転職をする。
運良く、毎年給与がベースアップする会社に入ればラッキーですが、そうした会社は、倍率も高く、似たような飲食企業に移ることになります。
すると同じことの繰り返しで、不満だらけのベテランになっていきます。

給与を上げる方法は、ただ一つです。
全ての企業で同じことが言われます。
飲食業だけが特殊なわけではありません。

  • 社員、お客様、取引先の人間関係を良好にする。
  • 仕入品、店舗や設備機器をいい状態に保守管理する。
  • 会社から預かった人、モノ、金を有効に活用する。

そして、ほしい給料の4倍の売上を上げる。

とは、言うものの状況によって、どのように頑張っていいものか。
状況を想定しました。

考えられる飲食企業の現状

  1. 1~3店舗しかないなくて先が見えない。
  2. 10店以上あるがポジションがすでに埋まっている。
  3. 30店以上あって道のりが遠い。

優劣ではありません。
生き方にあった場所で生きるのが何より幸せです。
シリコンバレーの成功者たちはガレージ(車庫)で創業したベンチャー起業家です。

1~3店舗しかないなくて先が見えない。

チャンスです。
2~3店舗に増えたということは、ヒット店舗を開発できたということ。
他業態で展開している場合は、1店舗目がヒットしたと考えられます。
創業経営者とともに汗を流し、創業者利益を獲得しましょう。
労働基準法などあってないようなもの。
ホンダだって、ソニーだって、創業時はみんな夢中になって事業のとりこになりました。
体が資本です。
良く寝て食べて、同級生が楽しそうに青春をエンジョイしてても仕事です!
彼女にもふられることも覚悟してください。

  • 経営者思考で行動する。
  • 心身ともに健康であるように自己管理する。
  • ヒット商品や店舗を開発できる感性を磨く。
  • 店舗経営の経営指数ほか飲食店経営を学ぶ。
10店以上あるがポジションがすでに埋まっている。

こちらはチャンスとピンチが半半。
安定期に入っています。
余裕が生まれると各ポジションの責任者が既得権益を守ろうとします。
周りからの評価に自尊心もくすぐられ、ある程度の賞与も支給。
安定した生活に満足してしまいます。
こんなものだと上も下も安住すると成長が止まります。
毎年生まれる他社は、成長するので御社との開きは年々開きます。
抜かれた時には、売上数字だけではなく、組織風土やシステム、人材面など全ての点で抜かれています。
出る杭は打たれろ!打たれたらもっと出ろ!
そのくらいの気持ちで会社をけん引していく心意気が大事です。

  • 競合店を分析して地域の一番店を作る。
  • 次世代の管理職として自分を育てる。
  • 人間として尊敬できるメンターを作る。
30店以上あって道のりが遠い。

会社員として出世することです。
与えられた業務を同じ年代の別な業種の会社員に負けないように全ての点で自分を磨く必要があります。
現場の技能、財務や品質管理、マネージメント、IT技術。
得意な能力を資格取得などを目標に修養していく段階です。
年々、昇給も年次予算に組み込まれている場合も多いので、月次の自己目標を確実に達成していく事が求められます。
また、事業環境の変化が早い時代です。
他社に買収されたり、転職することになっても、食いっぱぐれない技能を修得しましょう。

  • 実務資格を取る。
  • 貯金する。
  • 家庭を持つ。

「論語と算盤」で渋沢栄一は、競争を奨励します。
争いがなければ国も企業も滅びると。
ただし、正しく争う道を説きます。
正しく競争する。
これが士魂商才。
武士の魂で商人の才能を発揮するということです。
武士道を「実業道」に。
今日まで、多くのビジネスマンたちに実業道が引き継がれています。

企業戦士はアスリート

会社員として給与を上げていく法則は、飲食業に限らず、共通な努力が必要なことを先に記しました。
実例として、上場企業である「キリンビール株式会社」があります。
大企業だもの苦労はないでしょう?
と飲食店という小さな空間で事業を営んでいる誤解してしまいます。

実は、彼らは、日々、熾烈な戦いを繰り広げています。

負けグセ社員たちを「戦う集団」に変えるたった1つの方法https://amzn.to/3sIT0sC

上記の書籍に「残業時間を減らすための秘訣」にこんな冗談があります。

「1年365日、1日24時間、働くこと」

ええ?上場企業がそんなことを言っていいの?
もちろん、これは、一日中働いていることではありません。
いつも、頭の中に仕事のことがあって、何を見ても聞いても仕事に結びつける能力として紹介されています。

一流企業と評価される方たちの年収が高いのは、会社が一流なばかりではありません。
社員も人一倍、一流の努力家です。
プロのアスリートたちと同じです。

いや、そんな仕事とプライベートは別。
それも答えです。
別な方法で「1日24時間仕事が頭から離れない人」に勝つ方法を見つけることです。

著者の田村 潤さんは、サムライです。
田村さんの著書「負けグセ社員たちを「戦う集団」に変えるたった1つの方法」を飲食店で活用できるよう別項で要約します。

顧客データーベースを一生ものの試算にする方法

https://growthspirits.org/2021/04/23/